結束バンドとはケーブルなどの配線を束ねる時に使うバンドのことを言い、日常ではよく見かけるものの一つです。その名称以外にタイラップやインシュロック或いはケーブルタイなどの言葉も聞きますが、名称が違うだけでこれらはすべて同じ製品を指しています。タイラップは製品名というよりは登録商標で、これは1958年にアメリカのトーマス・アンド・ベッツ社が世界で初めて結束バンドを開発してそれが便利で応用性がきくことから、その製品が世界中に知れ渡ったと言われています。タイラップは元々スイスに拠点を置いて活動していたABB社の製品でしたが、後にABB社はトーマス・アンド・ベッツ社の傘下に入りました。

インシュロックも実は登録商標であり、それは東京にあるヘラマンタイトン株式会社が1986年に日本で初めて製造を開始して以来、老舗のバンドメーカーとして知られています。ヘラマンタイトン社は植物由来の原材料100%のインシュロックを開発して、日本はもちろんアジア諸国に進出して高評価を受けています。結束バンドというよりは登録商標の名称でその製品を呼ぶ人も多く、それが一般化している傾向もあります。バンドは最初の頃は電気工事などの専門性が高い場所で使われていましたが、その耐久性や耐候性などが優れていることから、のちに普通の人も使うようになり、現在ではいろいろな場面で使用されています。

また製品も日夜進歩していて、しかも多種類あり目的や用途に応じて選べるようになっています。