屋外で使用する結束バンドには耐候性が必要
結束バンドは、電力関連の設備を整える際には必需品と言ってもよい製品です。ビルや住宅、工場などにおいては配線を行うのに何本ものケーブルを使用しますが、結束バンドはそれらのケーブルを束ねるのに用いられます。洋服のベルトに似た構造をしているため締める力が強く、いったん固定すると緩みにくくなるため、紐やテープなどで束ねるよりも便利です。結束バンドは恒久的な設備では長期間にわたって使用されるため、かなりの耐久性が求められます。
一般的な製品では、屋内で使用する分には数年間の製品寿命があります。しかし屋外で使用される場合は、さらに耐候性が求められます。というのも、屋外は屋内に比べて年間を通じて温度変化が大きく、また降雨によって水分が付着したり、紫外線による刺激を受けたりするからです。海岸近くでは、塩害の可能性も無視できません。
そのため、屋外の電気設備に耐候性を持たない製品を使用すると短期間のうちに性能が劣化し、破断してケーブルが散らばってしまうなどのトラブルが起きるおそれがあります。こうしたことから、屋外では特別な耐候性を備えた製品が必要となります。一般的な結束バンドはナイロンなどの樹脂製のものが多いですが、屋外用の製品にはそれらの樹脂に炭素などの物質を混ぜることで、温度変化や紫外線などへの耐性が高められています。カラーも一般的なタイプである白ではなく、カーボンブラックと呼ばれる黒色に塗られているのが通例です。
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